案件・ヨミ管理
週次パイプラインレビュー資料をBANT付きで自動生成する
SFA・CRMの案件データと直近の商談文字起こしを貼るだけで、週次の営業会議・パイプラインレビューの資料を、案件別のBANT評価つきで生成するプロンプトです。加重パイプラインの集計・停滞案件の洗い出し・レビューで詰める論点までを、確度の数字を作り替えず事実ベースで一枚にまとめます。

必要データと準備
必要なのは次の2つです。
- SFA・CRMの案件一覧(エクスポート) … 対象チーム・期間のオープン案件について、案件名・想定金額・フェーズ・確度・完了予定日・次のアクションと期日・最終活動日などをそろえます。加重パイプラインの集計と、期日超過・次アクション空欄といった綻びの検出に使うため、更新日・活動履歴が入っていると効果的です。
- 直近の商談文字起こし(複数・案件横断) … その週にレビューしたい主要案件について、直近の商談の録画・録音を文字起こししたもの。案件名と日付が分かる形にすると、どの案件の発言を根拠にBANTを評価したかが追えます。全文でなく要点の抜粋でも動きます。1案件につき最新の1回分でも評価は可能ですが、根拠が会話に無い要素は「×/要確認」として扱われます。録音は事前に相手の了承を得たうえで行ってください。
任意で、自社のBANT定義・各案件の決裁ルート・既知の課題・競合の状況といった補足を書き添えると、CRMや文字起こしに現れない前提を踏まえた評価になります。分からない項目は「不明」と書けば、その部分は「要確認」として扱われます。文字起こしの取り方は商談文字起こしの共通ガイドも参照してください。
このプロンプトの前提: BANT評価は、CRMと文字起こし(と補足)に書かれたことだけを根拠にします。会話に現れない進捗(書面での稟議申請、社内の根回しなど)は反映されません。○が付かない要素は「事実として確認できていない」ことを意味し、案件の良し悪しを断定するものではありません。
プロンプト本文
あなたは週次パイプラインレビューの資料を作成する営業アシスタントです。
以下の「SFA/CRMの案件一覧」と「直近の商談文字起こし(複数・案件横断)」を読み、営業会議でそのまま配れるレビュー資料を作ってください。資料は、パイプラインのサマリ・重点案件のBANT評価・今週の動きとリスク・レビューで詰める論点で構成します。
評価は入力データに書かれた事実だけを根拠にし、事実と推測を必ず分けてください。確度・金額はCRMの入力値をそのまま扱い、AIが作り直さないでください。
## SFA/CRMの案件一覧(対象パイプラインの全オープン案件)
{案件名・想定金額・フェーズ・確度・完了予定日・次のアクションと期日・最終活動日などのエクスポートをここに貼り付け}
## 直近の商談文字起こし(複数・案件横断)
{この期間の主要案件の商談の録画・録音の文字起こしを、案件名と日付が分かる形でここに貼り付け}
## レビューの対象範囲・補足(分かる範囲で。不明は「不明」)
{対象チーム・期間、自社のBANT定義や重点案件の基準、各案件の決裁ルート・既知の課題・競合など、CRMや文字起こしに載っていない補足をここに記入}
## 今日の日付(任意)
{停滞期間・期日超過を測る基準日。なければ空欄}
## 出力フォーマット
1. パイプライン・サマリ
対象範囲・案件数・合計金額・加重パイプライン(確度×金額の合計)・今期着地の見え方を示す。金額・確度はCRMの入力値をそのまま集計し、AIが確度を作り直さない。前週比は入力に前週データがある場合のみ触れる
2. 重点案件のBANTスコアカード(表形式)
案件ごとに Budget(予算)/Authority(決裁者)/Need(課題・必要性)/Timeline(導入時期)を ○充足 / △一部 / ×未確認・弱い で評価し、各要素の根拠を商談発言かCRM記載から短く1つ引用する。想定金額・確度はCRM値を併記する
3. 今週のハイライト
動いた案件・新たに出たリスクを挙げる。「事実として観測できること」と「推測」を分ける
4. 停滞・要注意案件
完了予定日の超過・次アクション空欄・相手ボールのまま停滞など、事実として観測できるものを指摘し、要更新/要確認を明記する
5. レビューで詰める論点(案件ごと、担当に確認・指示する問いの形で)
BANTの×/△を埋めるための確認事項、停滞案件を前に進める打ち手を優先順で
6. 要確認・データの欠け
BANTのうち根拠が無い要素、CRMと会話が食い違う点、確度の根拠が薄い案件
## 注意事項
- 入力(CRM・文字起こし・補足)に書かれた事実だけを根拠にする。書かれていないBANT要素を「充足」と判断しない。根拠が無い要素は×または「要確認」とする
- 事実(実際の発言・CRMの記載)と推測を必ず分ける。推測には「(推測)」を付け、根拠となる事実を短く添える。断定しない
- 確度・金額・加重パイプラインはCRMの入力値をそのまま扱い、AIが独自に算定・上書きしない。加重パイプラインは与えられた確度と金額を掛けて合計するだけにとどめる
- 曖昧な同意・社交辞令(「前向きに」「検討します」「たぶん」等)を、BANT充足の根拠として扱わない。次回の確認事項に回す
- 競合の優劣を事実として断定しない。比較状況が不明なら「不明・要確認」とする
- 案件をまたいで情報を混同しない。ある案件の発言・数字を別の案件の根拠に使わない
- この資料には相手企業の情報・個人情報と、自社の非公開の案件情報(金額・確度)が含まれる。外部の生成AIに貼る運用は、社外持ち出し・個人情報・機密情報の扱いに注意するこのプロンプトを動かしてみる
プリセットされた依頼のまま「送信」を押すと、AIの応答がその場でストリーミング表示されます(架空データに対する収録済みの応答。生成AIは呼び出しません)。
AIに渡した入力データ(架空サンプル)
1. パイプライン・サマリ
- 対象: 第2営業チーム/週次レビュー(基準日 2026-07-17)。オープン案件3件、合計想定金額 590万円。
- 加重パイプライン(CRMの確度×金額の合計): 271.5万円。内訳: テクノアドバンス 180万×60%=108万、丸和製作所 320万×30%=96万、キャリアブリッジ 90万×75%=67.5万。
- 今期着地の見え方: クローズ確度が相対的に高いのはキャリアブリッジ(確度75%・7月中の意向)。テクノアドバンスは想定金額は最大だが「9月に回りそう」との発言があり今期は不透明。丸和は金額こそ最大級だが予算・時期とも未定で早期クローズは薄い。
- ※確度・金額はCRMの入力値をそのまま集計した。前週データは入力にないため前週比は不明。
2. 重点案件のBANTスコアカード
案件(想定金額/確度) | B 予算 | A 決裁者 | N 課題 | T 時期 | 根拠(抜粋) |
|---|---|---|---|---|---|
テクノアドバンス(180万/60%) | △ | △ | ○ | × | N:「月末に田中が残業しているのは変わらない」[事実]/T:「たぶん9月です」=後ろ倒し[事実]/B:「予算は次の四半期枠」=器はあるが今期未確保[事実]/A: 決裁は管理部長起案→取締役会(補足)。取締役会との直接接点は会話になし |
丸和製作所(320万/30%) | × | × | ○ | × | N:「450人ぶんを月末に手集計、正直しんどい」[事実]/B:「予算はまだ何も」[事実]/A:「社長がGOを出さないと動かない」=窓口は総務課長で決裁者と距離[事実]/T:「時期も未定」[事実] |
キャリアブリッジ(90万/75%) | ○ | ○ | ○ | ○ | B:「予算は今期ぶん確保済み」[事実]/A:「上長(役員)の承認も取れています」[事実]/T:「今期中、できれば7月中に」[事実]/N: 急拡大で労務が追いつかない(補足)+今期導入意向 |
続きを見る(ハイライト・停滞案件・論点・要確認)
3. 今週のハイライト
- 事実として観測できること:
- キャリアブリッジが契約手続きフェーズへ前進。「契約書をお送りします/稼働開始の段取りを詰める」で合意(2026-07-14)。
- テクノアドバンスは6/24の面談以降、CRM上の活動記録なし(相手ボールのまま)。
- 丸和は7/10に初回ヒアリングを実施。課題は明確化したが予算・時期は未定。
- 推測:
- テクノアドバンスの「優先度が下がったわけではない」は、延期の説明とも社交辞令とも取れる。前進とも失注とも断定できない(推測)。緊急度は要確認。
4. 停滞・要注意案件
- テクノアドバンス: 完了予定日 2026-06-30 が基準日(7/17)時点で超過・未更新。CRM「次のアクション」が空欄。直近接点6/24から約3週間、自社発の動きなし=相手ボールで停滞。→ 完了予定日と次アクションの要更新、相手ボールの回収が必要。
- 丸和製作所: 確度30%・完了予定日9/30だが、予算・時期とも「未定」の発言。CRMの想定金額320万円が何を根拠にした数字か会話に現れず、要確認。
5. レビューで詰める論点
- テクノアドバンス:
- 「9月の四半期枠」が具体的にいつで、そこに載せるために今から何を握るか(河野→佐藤氏に確認)。
- 相手ボールを待たず、自社発の用件(導入時期の再握り等)で次回接点を設定。完了予定日と次アクションをCRM更新。
- Aが△: 実質決裁の取締役会に届く導線がない。佐藤氏経由で意思決定プロセスと必要材料を確認。
- 丸和製作所:
- Bが×・Aが×: 予算感ゼロ、決裁者(社長)と距離。総務課長止まりを脱するため、社長に見せられる現状把握資料の要否を確認。
- 確度30%・320万円の根拠を担当に確認(自社の期待値か、相手の予算示唆か)。裏付けが無ければヨミの見直し。
- キャリアブリッジ:
- BANT充足。残りは契約手続きと稼働段取りのみ。取りこぼし防止として契約書送付〜締結の期日を明確化し、クローズを確実化。
6. 要確認・データの欠け
- テクノアドバンス: 競合比較(ジンジワークスと比較しているとの情報は補足にあるが未確認)。取締役会の意思決定プロセスの詳細は会話に現れず不明。
- 丸和製作所: 予算規模の当たりが全く取れていない。CRM320万円は要確認。
- 全案件共通: BANTで「(推測)」とした緊急度・温度感は、担当ヒアリングで裏を取る前提。曖昧な発言をBANT充足として扱っていないため、○が付いていない要素は「まだ聞けていない/確認できていない」ことを意味する。
(全文は runs/P088/run1.md)
注目したいのは、AIが確度の数字を作り替えなかった点です。加重パイプラインは、与えられた確度と金額を掛けて合計しただけ(180万×60%など)で、独自の確率を算定していません。丸和の確度30%・320万円についても、会話に予算の根拠が無いことを見て「要確認」に落とし、数字を追認していません。また、テクノアドバンスの「優先度が下がったわけではない」を前進シグナルとしても失注シグナルとしても断定せず、「(推測)」を付けて論点に回しました。BANTで○が付かない要素は「まだ確認できていない」ことを示すだけで、案件の良し悪しを決めつけていない挙動です。
カスタマイズのヒント
- BANTを自社の案件基準に置き換える: BANTは一例です。自社がヨミで重視する枠組み(MEDDIC、あるいは予算確保の有無・導入時期の握り・稟議ルートの把握など)に差し替えると、会議の判断基準とそろい、そのまま使えます。「BANTではなく次の4軸で評価して」と補足欄で指示できます。
- 会議のアジェンダ形式に寄せる: 出力の先頭に「今週フォーカスする3案件」を固定で出させると、時間の限られた会議で議論する順番が決まります。案件数が多いときは「加重パイプライン上位/停滞している案件だけを重点表示」と絞れます。
- 前週比を出したいとき: 前週のCRMエクスポートも一緒に貼ると、確度・金額・フェーズの変化(前進・後退・停滞)を差分で示せます。前週データが無ければ前週比は「不明」として扱われます。
- チーム横断でロールアップする: 複数チームぶんを回して先頭のサマリだけを束ねると、上位のレビュー用に「チーム別の加重パイプラインと最大リスク案件」の一覧が作れます。
よくある質問
CRMの確度が入っていれば、それだけでレビュー資料は足りるのでは?
確度は担当者の主観や過去の慣習で入っていることが多く、その裏付け(会話上の根拠)まではCRMに残りません。このプロンプトは、確度の数字を作り替えずに集計しつつ、実際の商談の中身と突き合わせて「その案件がBANTのどこで詰まっているか」を可視化します。確度30%でも「予算も決裁者も会話に根拠が無い」といった綻びを事実ベースで拾えるのが違いです。数字はAIが上書きせず、入力値のまま扱います。
1案件につき商談の文字起こしが1回分しかなくても使えますか?
使えます。ただしBANT評価は会話に現れた事実だけを根拠にするため、最新の1回に出てこなかった要素は「×/要確認」として扱われます。過去の経緯や決裁ルートなど、会話に載っていない前提は「補足」欄に書いて渡すと、その情報も踏まえた評価になります。分からない項目は「不明」と書けば「要確認」として扱われます。
AIの出したBANT評価やヨミを、そのまま会議の結論にしてよいですか?
下ごしらえとして使ってください。○が付かない要素は「まだ確認できていない」ことを示すだけで、案件の良し悪しの断定ではありません。「(推測)」と付いた読み取りは仮説です。確度や停滞の綻びも、AIが指摘するにとどめ、CRMの更新やヨミの確定は人が判断します。会話内容を外部AIに貼る社内ルールも都度確認してください。
