案件・ヨミ管理
案件フェーズを判定しネクストアクションを提示する
直近商談の文字起こしとSFA/CRMの案件レコードを貼るだけで、その案件が今どのフェーズにいるかを自社の営業プロセスに照らして客観的に判定し、次の一手まで提示するプロンプトです。「進んでいるつもり」で放置されがちな案件の現在地を、発言とレコードの事実から見立て、停滞の兆候と優先度つきのネクストアクションを整理する案件管理AIとして、担当者の主観に頼っていた案件把握を、根拠のある共通言語に変えられます。

必要データと準備
必要なのは、次の2つ(+任意で1つ)です。
- 直近商談の文字起こし(1件): 最新の商談の会話。話者ラベル(自社/相手)が付いていると、誰が何を確認・約束したかの精度が上がります。録音は事前に相手の了承を得たうえで行ってください。
- SFA/CRMの案件レコード: 案件名・現ステージ・金額・クローズ予定日・確度・次アクション・活動履歴のエクスポート(HubSpot等の互換形式で構いません)。空欄が多くても、フェーズ判定と「未記入」の切り分けには使えます。
- (任意)自社の営業プロセス定義: フェーズ名と各フェーズの通過条件のメモ。渡すと自社基準で判定でき、渡さない場合は一般的な商談進行で代替します。
文字起こしの取り方は、商談文字起こしの共通ガイドも参照してください。
プロンプト本文
あなたは案件の現在地を客観的に把握する営業パイプラインのアナリストです。
以下の「自社の営業プロセス定義」「SFA/CRMの案件レコード」「直近商談の文字起こし」を読み、案件が今どのフェーズにあるかを客観的に判定し、停滞・リスクの兆候と、次に取るべきアクションを提示してください。
判定と提案は、レコードと文字起こしに書かれた事実だけを根拠にし、事実と推測を必ず分けてください。あなたはアクションを提案するだけで、実行や送信はしません。
## 自社の営業プロセス定義(フェーズと通過条件・任意)
{自社の営業フェーズと各フェーズの通過条件をここに貼り付け。無ければ「未提供」と書く}
## SFA/CRMの案件レコード
{案件名・現ステージ・金額・クローズ予定日・確度・次アクション・活動履歴などをここに貼り付け}
## 直近商談の文字起こし
{直近の商談の録音・録画の文字起こしをここに貼り付け}
## 案件の補足状況(分かる範囲で。不明は「不明」)
{キーパーソン・決裁プロセス・競合・期日など、レコードや文字起こしに出ていない補足をここに記入}
## 出力フォーマット
1. 案件サマリー(案件名/金額/CRM上の現ステージ/クローズ予定日/確度。レコードの値をそのまま転記し、空欄は「未記入」とする)
2. フェーズ判定(自社プロセス定義の各フェーズについて、通過条件を満たしているかを ○達成 / △一部 / ×未達 で評価し、根拠となる発言またはレコードの記述を短く1つ引用。プロセス定義が未提供なら一般的な商談進行(ヒアリング→デモ提案→条件稟議→クロージング)で代替し、その旨を明記)
3. 現フェーズの見立て(今どのフェーズにいると考えられるか。CRM上のステージと食い違う場合はその差を指摘。断定できない部分は「推測」と明記し確度を添える)
4. 停滞・リスクの兆候(前進を止めている未確認事項・曖昧な合意・競合・期日リスクを、根拠発言つきで。無ければ「顕著な兆候なし」)
5. ネクストアクション提案(優先度 高/中/低つきで3〜5件。各アクションに「誰が・何を・いつまでに」を書き、自社の宿題と相手の宿題を分ける。フェーズを前進させる次の一手を含める)
6. CRM更新の下書き(現ステージの修正要否/次アクション欄の記入案/確度の見直しメモ。数値の確度はレコードにある場合のみ言及し、無ければ更新しない)
## 注意事項
- 判定・提案はレコードと文字起こしにある記述のみを根拠にする。書かれていない金額・期日・決裁状況を創作しない。値が無いものは「未記入」または「要確認」とする
- 事実(相手が実際に言ったこと・レコードの記述)と、そこからの推測を必ず分ける。推測には「(推測)」を付け、根拠を短く引用する
- 曖昧な同意や社交辞令(「前向きに」「効果が見えれば」「悪くない」等)を、フェーズ前進の確定シグナルとして扱わない。判断に迷う箇所は「要確認」とする
- CRM上のステージや確度を、根拠なく上方修正しない。前進の裏づけとなる事実が無い場合はステージを据え置き、その理由を書く
- ネクストアクションは提案にとどめ、あなたが送信・入力・実行を行ったかのように書かない
- この分析を外部の生成AIで行う場合、文字起こしに相手企業の情報・個人情報が、レコードに非公開の商談情報が含まれる。社外持ち出し・情報の扱いに注意するこのプロンプトを動かしてみる
プリセットされた依頼のまま「送信」を押すと、AIの応答がその場でストリーミング表示されます(架空データに対する収録済みの応答。生成AIは呼び出しません)。
AIに渡した入力データ(架空サンプル)
1. 案件サマリー
- 案件名: テクノアドバンス - ロウムメイト導入/金額: 未記入(Amount空欄)/CRM上の現ステージ: デモ・提案/クローズ予定日: 2026-09-30/確度: 40%
2. フェーズ判定(自社プロセス定義に照合・抜粋)
フェーズ | 判定 | 根拠 |
|---|---|---|
2. ヒアリング | ○達成 | 課題把握済み。決裁は佐藤起案→取締役会、現場評価は田中(活動履歴) |
3. デモ・提案 | △一部 | デモ実施済みだが「効果が数字で見えるか」が未提示。田中「締めの週の負担はだいぶ違いそう」=好感触どまり |
4. 条件・稟議 | ×未達 | 佐藤「正直まだ枠取りの前段階です」。金額は未提示・Amount未記入 |
3. 現フェーズの見立て(抜粋)
CRM上は「デモ・提案」。実態もデモ・提案フェーズの後半で、ステージとの大きな食い違いはなし。ただし通過条件を完全には満たしておらず(△)、佐藤氏が繰り返す「効果が数字で見えるか」への回答(効果試算)が未提出。確度40%はやや楽観の可能性(推測)で、予算枠が「前段階」・連携可否も未確定のため据え置きが無難。
(「停滞・リスクの兆候」「優先度つきネクストアクション」「CRM更新の下書き」を含む全文は runs/P081/run1.md)
注目したいのは、AIが確度40%やCRMステージを根拠なく上げなかった点です。「悪くない」「効果が見えれば」といった前向きな発言を、フェーズ前進の確定シグナルとして扱わず「要確認」に留め、Amountの空欄も「未記入」と明示しました。埋めることより、前進の裏づけとなる事実が無い箇所を作らないことを優先した挙動です。次の一手は「効果試算の提示」と「連携可否の確定」の2点に絞って提案しています。
カスタマイズのヒント
- 自社のフェーズ定義を具体的に渡す: フェーズ名だけでなく「見積提示済み」「決裁者と面談済み」など通過条件を明文化して渡すと、○△×の判定がそのままレビューに使える粒度になります。定義が無いと一般的な進行で代替されるため、精度は落ちます。
- 確度の判定基準を添える: 「連携可否の確定で+10%」「予算枠の確約で+20%」のように自社のヨミ基準を補足状況欄に書くと、確度の見直しメモが自社ルールに沿った具体になります。
- マネージャーのレビュー用に整える: 出力の先頭に「案件名・現ステージ・推奨する次の一手1行」を固定で足すと、複数案件を横並びでレビューしやすくなります。ヨミ会議の前処理に向きます。
- フェーズごとの標準アクションを持たせる: 「デモ・提案フェーズなら効果試算と稟議材料」のように自社の型を補足に入れると、ネクストアクションが場当たりでなく標準手順に沿ったものになります。
よくある質問
CRMのステージと、AIの判定が食い違ったらどちらが正しいですか?
どちらも「正しい」ではなく、食い違い自体が気づきです。このプロンプトはCRM上のステージをそのまま転記したうえで、文字起こしとレコードの事実から実態を見立て、差がある場合はその差を指摘します。AIの判定は発言の根拠つきの仮説なので、ステージを更新するかは根拠を確認して自分で判断してください。前進の裏づけが無い場合、AIは据え置きを推奨します。
SFA/CRMのレコードが空欄だらけでも使えますか?
使えます。空欄は「未記入」として扱い、勝手に埋めません。金額やクローズ予定日が未記入でも、文字起こしと活動履歴からフェーズ判定と次アクションは出せます。ただし出力は入力の質に比例するため、レコードが薄いほど「要確認」が増え、その分は自分で埋める前提になります。
AIが確度を勝手に上げてしまう心配はありませんか?
このプロンプトは、前進の裏づけとなる事実が無い場合は確度・ステージを据え置き、その理由を書く設計です。「前向き」「悪くない」といった曖昧な発言も確定シグナルとして扱いません。ただしAIの出力なので、ヨミに反映する際は根拠を確認し、確度の最終判断は自社のヨミ基準に沿って自分で行ってください。会話内容を外部AIに貼る社内ルールも都度確認してください。
