稟議・クロージング
決裁者マップ・組織図を分析してキーマンを特定する
相手企業の公開情報と、名刺管理ツールから取り込んだ接点データを渡すと、決裁者マップと意思決定構造を整理し、狙うべきキーマンを特定するプロンプトです。役職からの推測と確認済みの事実を必ず分け、分からない人物は「未確認」と書くので、決裁者分析AIの出力をそのまま攻略プランのたたき台に使えます。

必要データと準備
用意するのは主に3種類です。手元にある範囲で構いません。足りないものは、プロンプトが「未確認」として返します。
- 相手企業の公開情報: コーポレートサイトの組織体制、有価証券報告書やIRの役員一覧、プレスリリース、採用ページなど。役員や部門の構成を読み取る材料になります。
- 名刺・接点データ(名刺管理ツールから): 名刺管理ツールに貯まっている、自社と相手企業の接点(氏名・役職・部署・名刺交換や接触の履歴)。エクスポートやAPI連携で取り込みます。誰と接点があり、誰とは無いかを埋めるのに使います。取り込む前に、同一人物の重複や表記ゆれ(名寄せ)を整理しておくと精度が上がります。
- 商談で分かっている意思決定情報: 窓口担当、起案者、承認ルート、投資枠や時期の制約など。商談で確認できたことを書き、分からない項目は「未確認」と書きます。
プロンプト本文
あなたはB2B営業の意思決定構造を読み解くアナリストです。
以下の相手企業の公開情報、名刺・接点データ、商談で分かっている情報、自社の提案概要をもとに、決裁者マップと意思決定構造を整理し、狙うべきキーマンを特定してください。憶測で組織図を埋めず、事実と推測を必ず分けてください。
## 相手企業の公開情報(Web・IR・ニュース・採用ページ等)
{相手企業のコーポレートサイト・組織体制・有価証券報告書の役員一覧・プレスリリース・採用情報などをここに貼るか、調べさせる指示を書く}
## 名刺・接点データ(名刺管理ツールから取り込み・任意)
{名刺管理ツールから取り込んだ、自社と相手企業の接点。氏名・役職・部署・名刺交換や接触の履歴。なければ「接点データなし」と書く}
## 商談で分かっている意思決定情報
{窓口担当、起案者、承認ルート、投資枠・時期の制約など、商談で確認できたことを書く。分からない項目は「未確認」と書く}
## 自社の提案概要
{何を、誰の、どの課題に対して売ろうとしているかを1〜2行で}
## 出力フォーマット
1. 決裁者マップ(意思決定に関わりうる人物ごとに、次を記載)
- 氏名・役職・部署(不明な場合は「氏名不明(役職のみ)」等)
- 意思決定上の役割: Economic Buyer(予算決裁)/ Champion候補(社内推進者)/ User(実利用者)/ Blocker候補(反対・慎重)/ Influencer(影響者)/ 不明 のいずれか
- 想定スタンス(前向き・中立・懸念ありなど)と、その根拠
- 情報の確度: [確認済](商談・公開情報で確認)/ [推測](役職や状況からの類推)/ [未確認]
2. 意思決定構造の見立て(起案から承認までのルート、投資枠・時期の制約、根回しが必要な経路。分からない部分は「未確認」と明記)
3. 接点の充足マップ(すでに接点がある人 / まだ接点が無い人 / これから接点を作るべき人。名刺の有無と関係の深さは分けて書く)
4. キーマン特定と攻略の仮説(誰を Champion にすべきか、誰の懸念を先に解消すべきか。すべて「仮説」と明記し、断定しない)
5. 未確認・要確認リスト(次回商談で確かめるべきこと)
## 注意事項
- 公開情報・名刺データ・商談で確認できた事実だけを根拠にする。組織図や人間関係を憶測で埋めない
- 各人物・各判断に [確認済]/[推測]/[未確認] を付ける。役職から役割を類推した部分は必ず[推測]とする
- 名刺があること=関係が深いこと、ではない。接点の有無と、関係の質を混同しない
- 決裁者や意思決定プロセスが分からない場合は「未確認」とし、それらしい組織図をでっち上げない
- 個人の内心・力関係・派閥は外からは観測できない。断定せず「〜の可能性」と幅を持たせる
- 公開情報から個人を過度にプロファイリングしない。役割の推定は営業上の目的の範囲にとどめる
- これは社外に持ち出す顧客情報を扱う作業。外部AIに公開情報以外(名刺・商談情報)を貼る際は、社外持ち出し・個人情報の扱いに注意するこのプロンプトを動かしてみる
プリセットされた依頼のまま「送信」を押すと、AIの応答がその場でストリーミング表示されます(架空データに対する収録済みの応答。生成AIは呼び出しません)。
AIに渡した入力データ(架空サンプル)
1. 決裁者マップ
佐藤健太 / 管理部長 / 管理部
- 意思決定上の役割: Champion候補 兼 起案者
- 想定スタンス: 前向き。労務業務の属人化と月末残業に自ら課題感を持ち、今回の窓口。ただし現場(田中氏)の納得を起案の前提にしている
- 根拠: 「私が起案して、金額次第では取締役会にかけます」「現場の田中が『これなら回りそう』と言ってくれないと、私も上げにくい」(商談)/名刺交換2回・接触あり
- 確度: [確認済]
田中美咲 / 人事労務担当 / 管理部
- 意思決定上の役割: User(実利用者)兼 Champion候補
- 想定スタンス: 現状の手作業に強い負担を感じている。使い勝手が評価されれば推進側に回る可能性
- 根拠: 「締めの週は3日はまるまる取られます」(商談)/佐藤氏が「田中が回りそうと言えば起案しやすい」と発言。名刺交換1回
- 確度: 発言は[確認済]/田中氏が実質的な承認キーパーソンとみなす評価は[推測]
続きを見る(鈴木CFO・情シス・山本氏/意思決定構造/接点マップ/攻略仮説/要確認)
鈴木一郎 / 取締役CFO / (役員)
- 意思決定上の役割: Economic Buyer(予算決裁)の可能性
- 想定スタンス: 未接触のため不明。四半期の投資枠を管理する立場から、費用対効果を重視すると想定
- 根拠: 有価証券報告書の役員一覧に記載(公開情報)。佐藤氏の「金額次第で取締役会」「四半期の投資枠」という発言と整合
- 確度: 役員である事実は[確認済]/本件のEconomic Buyerであることは[推測](取締役会の誰が本件の予算を握るかは未確認)
情報システム担当 / 氏名不明
- 意思決定上の役割: Influencer(技術的ゲートキーパー)の可能性
- 想定スタンス: 不明
- 根拠: 給与ソフト「ペイロールデスク」との連携可否が導入条件に絡む。連携の判断に情シスが関与する可能性
- 確度: [未確認](そもそも情シス担当が誰か、関与するかも未確認)
山本亮 / 開発部
- 意思決定上の役割: 不明(本件の意思決定とは無関係の可能性が高い)
- 想定スタンス: 該当なし
- 根拠: 2年前に展示会で名刺交換の履歴あり(名刺データ)。ただし所属は開発部で、労務・管理部門の意思決定との接点は確認できない
- 確度: 名刺交換は[確認済]/本件との関連は[推測](現時点では無関係とみなす)
2. 意思決定構造の見立て
確認できている範囲では、佐藤管理部長が起案 → 金額次第で取締役会にかける → 四半期の投資枠の中で判断というルート。起案の前提として、現場の田中氏の運用評価が効く構造。加えて、給与ソフト連携の可否が技術的な導入条件になっており、ここに情シスが関与する可能性がある。
- 取締役会の中で本件の予算を実質判断する人物(鈴木CFOと想定)は[推測]。誰が最終決裁かは未確認。
- 「四半期の投資枠」がいつ締まるか(時期の制約)は未確認。
- 根回しの経路は、佐藤→田中の現場合意が第一関門。取締役会向けの説明は佐藤氏が担うため、佐藤氏に渡す上申材料の質が効くと想定([推測])。
3. 接点の充足マップ
- 接点あり・関係あり: 佐藤健太(窓口・複数回)、田中美咲(1回・現場キー)
- 名刺はあるが本件と無関係の可能性: 山本亮(開発部)。名刺があること自体は関係の深さを意味しないため、ここは深追いしない
- 接点なし・作るべき: 鈴木CFO(Economic Buyer想定。ただし直接接触は時期尚早の可能性)、情報システム担当(連携可否のゲートキーパー。技術確認の文脈で早めに接点を作る価値)
4. キーマン特定と攻略の仮説(すべて仮説。断定ではない)
- Champion化の第一候補は田中氏という仮説。佐藤氏の起案が田中氏の現場評価に依存しているため、田中氏がデモで「これなら回る」と実感することが起案の推進力になりうる。→ 次回デモは田中氏の実務負担(締め作業・転記)が軽くなる体験を中心に設計する仮説。
- 先に解消すべき懸念は、給与ソフト連携の可否という仮説。ここが技術的に詰まると、現場評価も予算判断も進まない。情シスまたは田中氏経由で「ペイロールデスクのバージョンと連携可否」を早期に確定させる。
- Economic Buyer(鈴木CFO想定)への直接アプローチは時期尚早という仮説。現時点では佐藤氏の起案ルートを尊重し、CFOが重視するであろう費用対効果の材料を佐藤氏に渡す方が筋が通る。CFOが本件の決裁者かどうかの確認が先。
5. 未確認・要確認リスト
- 取締役会で本件の予算を実質判断するのは誰か(鈴木CFOか、別の役員か)
- 四半期の投資枠の締め時期(意思決定のデッドライン)
- 給与ソフト連携の判断に情シスが関与するか、その担当は誰か
- 田中氏が起案にどこまで影響力を持つか(佐藤氏の発言以上の裏取り)
- 過去に他部署(山本氏ら)で労務課題の検討履歴があったか
注記: 本マップの役割区分(Economic Buyer / Champion 等)や攻略仮説は、公開情報と商談発言からの推定を含みます。個人の力関係・内心は外から観測できないため、[推測]・[未確認]の項目は次回商談で必ず裏取りしてください。
カスタマイズのヒント
- 役割フレームを自社の型に合わせる: 出力フォーマットの役割区分を、自社が使うMEDDIC(Economic Buyer/Champion)やBANTの用語に寄せると、既存の案件管理の語彙と揃います。逆に、シンプルに「決裁者・推進者・反対者・利用者」の4分類にしても構いません。
- 接点データが薄いとき: 名刺データが無くても、公開情報と商談情報だけで動きます。その場合は「接点データなし」と書けば、接点の充足マップは商談で会えた人だけを起点に、作るべき接点を提案します。
- 稟議の型が強い相手のとき: 「意思決定構造の見立て」に、稟議書の回覧ルート・合議のレイヤー(課長→部長→役員会など)を意識させたい場合は、提案概要の欄に「相手は稟議・合議で決める文化」と一言足すと、根回しの経路を細かく出します。
よくある質問
名刺データや商談情報が無くても使えますか?
使えます。相手企業の公開情報(コーポレートサイト・IR・役員一覧など)だけでも、役員構成から意思決定に関わりうる人物の当たりを付けられます。ただし、その場合の役割区分はほぼ[推測]になります。名刺・商談情報を足すほど[確認済]の割合が増え、思い込みではないマップに近づきます。
AIが決裁者を勝手に決めつけてしまいませんか?
このプロンプトは、確認できた事実と推測を必ず分ける設計です。役職から役割を類推した部分には[推測]、そもそも情報が無い人物には[未確認]が付きます。「この人が決裁者」という断定ではなく「Economic Buyerの可能性([推測])」という形で返し、裏取りすべき項目を要確認リストに整理します。最終判断は人が行う前提です。
名刺データを外部の生成AIに貼っても問題ないですか?
名刺データや商談情報には相手企業の従業員の個人情報が含まれるため、外部AIに貼ることには社内ルールと個人情報の取り扱いが関わります。利用するAIの学習利用の有無、名刺情報の第三者提供に関する取り決めを確認してください。制約がある場合は、公開情報だけで動かし、名刺・商談情報は伏せる運用もできます。
