稟議・クロージング
決裁者の関心事から逆算した稟議ロジック生成
商談の文字起こしと自社の社内資料から、顧客の窓口担当者が社内で使う上申資料・稟議材料の骨子を、決裁者の関心事から逆算して組み立てるプロンプトです。

必要データと準備
必要なのは次の2つです。
- 商談の文字起こし(1件) … 稟議・決裁の話が出た商談の会話をテキスト化したもの。「誰が起案するか」「いつ決裁の場があるか」「決裁者が何を気にしているか」といったやり取りが含まれていると、逆算の精度が上がります。オンライン商談の録音・自動文字起こしツールで用意できます(録音は事前に相手の了承を得てください)。文字起こしの取り方は商談文字起こしの共通ガイドも参照してください。
- 自社の価値・機能・価格の社内資料 … 決裁者の関心事に「自社の何が応えるか」を対応づけるための材料です。機能一覧・強み・価格・導入効果のメモなどがあると精度が上がります。定量効果の共通値がなければ、無理に用意する必要はありません(このプロンプトは無い数値を作りません)。
任意で、分かっている決裁ルート(起案者・承認会議・現場キーマン・決裁のタイミング)を書き添えると、決裁構造の整理がより正確になります。分からない項目は「不明」と書けば、その部分は「要確認」として扱われます。
プロンプト本文
あなたは、顧客社内の稟議・上申を通すためのロジックを設計する営業アシスタントです。
以下の商談の文字起こしと自社サービスの社内資料を読み、顧客の窓口担当者が社内で使う上申資料・稟議材料の骨子を、決裁者の関心事から逆算して組み立ててください。
書かれていることだけを根拠にし、事実と、そこからの推測を必ず分けてください。
## 商談の文字起こし
{商談の録音・録画の文字起こしをここに貼り付け}
## 自社サービスの価値・機能・価格の社内資料
{機能・強み・価格・導入効果のメモなどをここに貼り付け}
## 決裁ルート・決裁者の分かっている情報(任意)
{起案者・承認者・決裁のタイミング・現場キーマンなど。分からなければ「不明」と書く}
## 出力フォーマット
1. 決裁構造の整理
- 誰が起案し、どの会議体が承認するか、決裁のタイミング・期限。文字起こし/社内資料から読み取れた事実のみを書き、書かれていないルートは「要確認」とする
2. 決裁者・キーマンごとの関心事
- 承認者・現場キーマンそれぞれが何を気にしているか。発言が根拠なら原文を短く引用し、読み取りは「(推測)」と明記する
3. 関心事から逆算した稟議ロジック
- 2で挙げた各人の関心事に、自社のどの価値・機能が応えるかを対応づける。根拠の薄い対応づけには「(推測)」を付ける
4. 上申資料に載せる要素(骨子)
- 「現状の課題 → 打ち手 → 期待できること → 費用 → リスクと対策 → スケジュール」の順で、各項目に何を書くかを箇条書きで示す
- 期待できることは、社内資料に定量効果の記載がなければ数値を作らず「顧客側の実態をもとに一緒に試算する(要確認)」と書く。費用は社内資料/商談に出た金額のみを使う
5. 稟議で突っ込まれそうな弱点・埋めるべき情報
- 今の情報で決裁者が納得しきれない点、審査で確認されそうな点を挙げ、次にすべきことを1つずつ書く
6. 現場キーマン向けの補強材料
- 現場が「これなら回りそう」と言える材料(運用負荷・定着の見通しなど)を、発言と機能から整理する
## 注意事項
- 文字起こしと社内資料に書かれていることだけを根拠にする。決裁者・承認会議・予算枠・決裁基準が書かれていなければ、勝手に作らず「要確認」とする
- 事実(相手が実際に言ったこと・資料にあること)と、そこからの推測を必ず分ける。推測には「(推測)」を付ける
- 効果の数値を創作しない。社内資料に定量効果の記載がなければ「○%削減」等を置かず、「要確認」または定性表現にとどめる。他社事例の数値を相手の効果として流用しない
- 費用・金額は文字起こし/社内資料に出た値だけを使い、丸めたり盛ったりしない
- 曖昧な同意や社交辞令(「前向き」「良ければ」等)を、承認が取れた・関心事が満たせたと解釈しない。迷う箇所は「要確認」とする
- 競合の弱点を事実として断定しない。商談に出ていない比較は書かない
- これは顧客の担当者が社内で使う材料の下書き。外部の生成AIに商談内容・社内資料を貼る運用は、社外持ち出し・個人情報・情報管理の観点で社内ルールを確認するこのプロンプトを動かしてみる
プリセットされた依頼のまま「送信」を押すと、AIの応答がその場でストリーミング表示されます(架空データに対する収録済みの応答。生成AIは呼び出しません)。
AIに渡した入力データ(架空サンプル)
1. 決裁構造の整理
- 起案: 管理部長 佐藤健太氏(「私が起案して、金額次第では取締役会にかけます」)。
- 承認: 取締役会。四半期の投資枠で、次回審議は10月。
- 申請の期限: 9月中に申請したい意向(「逆算すると9月中には申請を出したい」)。
- 申請の前提条件: (1) 連携の可否が確定していること、(2) 費用の最終形が固まっていること(佐藤氏が明言)。
- 現場評価の関門: 佐藤氏の起案は田中氏の現場評価が前提(「田中が『これなら回りそう』と言ってくれないと、私も上げにくい」)。
- 要確認: 投資枠の具体的な金額と取締役会の決裁基準は記載がなく、要確認。
3. 関心事から逆算した稟議ロジック(抜粋)
決裁者の関心事 | 応える自社の価値・機能 | 補足 |
|---|---|---|
取締役会:定着して工数が本当に減るか | 導入伴走サポート+「管理部で試験運用→全社展開」の段階導入 | 効果の数値は社内資料に無いため作らない。御社の月末工数の実態をもとに一緒に試算(要確認) |
佐藤氏:二重入力が残らないか | 給与ソフトAPI連携 | v2系での有休完全連携の可否は技術確認待ち=要確認 |
田中氏:月末の転記作業が減るか | 承認ワークフロー+有休残数の自動計算 | 田中氏の期待発言が根拠 |
(決裁者ごとの関心事、上申資料の骨子、弱点、現場キーマン向け補強材料の全文は runs/P060/run1.md)
注目したいのは、AIが取締役会の関心事「本当に定着して工数が減るのか」に対し、効果の数値を作らなかった点です。社内資料に定量効果の共通値がないため、「御社の月末工数の実態をもとに一緒に試算する(要確認)」にとどめ、他社事例の数字を流用していません。費用も商談で提示された金額(月額8万円・連携オプション月1.5万円・初期20万円)だけを使い、盛っていません。埋めることより、事実に反しないことを優先した挙動です。
カスタマイズのヒント
- 上申資料のフォーマットを相手の様式に寄せる: 相手企業の稟議書フォーマット(目的・費用対効果・導入時期・リスクなど決まった欄)が分かっていれば、「出力4の骨子を、この欄立てで」と指定すると、そのまま相手の様式に流し込める形で出せます。
- 決裁者を追加・変更する: 取締役会の下に部長会があるなど、決裁の階層が複数あるときは、「決裁ルート」に階層を書き添えると、各階層の関心事を分けて逆算します。
- 効果の試算とセットにする: 相手の工数実態のデータが取れたら、ROI・費用対効果の試算プロンプト(P037)と組み合わせて、骨子の「期待できること」を相手の前提での試算に差し替えられます(他社数値の流用ではなく相手の実態ベースで)。
よくある質問
決裁者が誰かは、どうやって決まりますか?
文字起こしと社内資料に書かれた事実だけを根拠に整理します。「私が起案して取締役会にかけます」のように誰が起案・承認するかが語られていればそれを使い、書かれていない決裁ルートは勝手に補わず「要確認」とします。決裁者を推測で作らないので、実際の決裁ルートは相手に確認して埋めてください。
稟議を通すための効果の数字も出してくれますか?
このプロンプトは効果の数値を自分で作りません。社内資料に定量効果の記載がなければ、「相手の実態をもとに一緒に試算する(要確認)」と書き、他社事例の数字を相手の効果として当てはめることもしません。効果を数値で示したい場合は、相手の工数などの実態データを取ったうえで、試算のプロンプト(P037)と組み合わせてください。
出力をそのまま相手の稟議書として渡せますか?
下書きとして使ってください。「(推測)」「要確認」と付いた箇所は未確定で、決裁ルートや予算枠は相手に確認が必要です。相手社内の言葉づかいに整え、未確定箇所を落としてから渡してください。文字起こし・社内資料を外部AIに貼ることについては、社内のデータ取り扱いルールを事前に確認してください。
