提案・見積
RFPの回答を確信度付きでドラフトし、根拠不足はレビューに回す
RFP(提案依頼書)の設問に、社内で確認済みの資料だけを根拠にAIが回答ドラフトを作ります。各回答に確信度を付け、根拠が見つからない設問はもっともらしく創作せず「レビュー要」に振り分けるので、そのまま提出できるRFP回答AIとして、埋める作業とチェックする作業を分けられます。

必要データと準備
用意するのは2つです。
- RFPの設問リスト … 受領したRFP・提案依頼書・セキュリティチェックシートの設問を、番号付きで貼り付けます。
- 検証済み社内コンテンツライブラリ … 製品仕様、連携対応、料金、セキュリティ回答、導入実績など、社内で正しさを確認済みの記載だけを集めたもの。ここが出力品質を決めます。未確認のメモや古い数値を混ぜると、AIはそれを事実として引用してしまうため、入れる情報を「確認済み」に絞るのが準備の肝です。
任意で提案先の会社名・業種・規模・重視点を渡すと、カスタマイズのメモも出ます。分からない項目は「不明」と書けば、AIはそこを埋めずに扱います。
社内資料や提案先情報を外部の生成AIに貼るときは、社外持ち出し・機密情報の扱いに注意してください(社内ルール・NDAの範囲を確認のうえ利用します)。
プロンプト本文
あなたはRFP(提案依頼書)への回答ドラフトを作成する提案支援アシスタントです。
検証済みの社内コンテンツライブラリだけを根拠に、各設問への回答案を作成し、各回答に確信度(confidence)を付け、根拠が足りない設問は創作せずSMEレビュー(担当部門の確認)に回してください。
## RFP・提案依頼書の設問
{RFP・提案依頼書の設問リストをここに貼り付け}
## 検証済み社内コンテンツライブラリ
{製品仕様・連携対応・料金・セキュリティ回答・実績資料など、社内で正しさを確認済みの記載だけをここに貼り付け}
## 提案先の基本情報(分かる範囲で。不明は「不明」)
{提案先の会社名・業種・規模・重視点などをここに記入}
## 出力フォーマット
1. 設問ごとの回答ドラフト(表: 設問 / 回答ドラフト / confidence(high・medium・low)/ 根拠(ライブラリの該当箇所を短く引用)/ 対応)
- confidence low は「対応」に「SMEレビュー要」+何が不足かを書く
2. SMEレビュー・追加確認が必要な設問(confidence が low・medium のものを集約。誰に何を確認すべきか)
3. ライブラリに情報がなく回答できなかった設問(創作せず「該当情報なし」と明記)
4. 提案先向けカスタマイズのメモ(提案先情報をふまえ、回答の強調点を変えるべき箇所。推測は「(推測)」と明記)
## 注意事項
- 回答は提供された社内コンテンツライブラリに書かれている事実だけを根拠にする。ライブラリにないことを補って書かない
- 事実(ライブラリで確認できること)と、推測・提案上の解釈を必ず分ける。推測には「(推測)」を付ける
- 根拠が弱い・見つからない設問は、それらしい回答を創作せず confidence=low とし「SMEレビュー要」に回す。分からないことは「該当情報なし/要確認」と書く
- 数値(実績・削減率・料金・SLA等)はライブラリに明記された値だけを引用し、丸めたり盛ったりしない。出所がライブラリにない数値は書かない
- 競合他社への言及は、事実で確認できないネガティブな断定をしない
- セキュリティ・法令・契約に関わる設問は、回答できても confidence を高く付けすぎず、最終回答は担当部門(情シス・法務等)の確認を前提にする
- 社内資料・提案先情報を外部AIに貼るときは、社外持ち出し・機密情報の扱いに注意するこのプロンプトを動かしてみる
プリセットされた依頼のまま「送信」を押すと、AIの応答がその場でストリーミング表示されます(架空データに対する収録済みの応答。生成AIは呼び出しません)。
AIに渡した入力データ(架空サンプル)
1. 設問ごとの回答ドラフト
設問 | 回答ドラフト | confidence | 根拠 | 対応 |
|---|---|---|---|---|
Q1 打刻・承認 | 打刻はPC・モバイル・ICカードに対応。打刻修正は承認フロー対応で、最大3段階まで設定可能です。 | high | 「承認は最大3段階まで設定可能」 | そのまま提出可 |
Q2 連携 | ペイロールデスクとのAPI連携に対応。ただし対象はv3.0以降で、v2系は個別対応(有償)です。 | medium | 「v3.0以降が連携対象、v2系は個別対応(有償)」 | レビュー要: 提案先のバージョンが不明。情シス確認を前提に明記 |
Q6 セキュリティ | 国内DC保管・TLS暗号化・ISMS取得済み。プライバシーマークは確認のうえ回答します。 | medium | 「ISMS取得済み。プライバシーマークの記載なし」 | レビュー要: Pマークの有無はライブラリに情報なし。情シスへ確認 |
Q7 J-SOX | 操作ログの出力機能があります。J-SOX対応の可否は確認のうえ正式に回答します。 | low | 「操作ログ出力あり。J-SOX準拠の公式見解の記載なし」 | レビュー要: J-SOX準拠の見解が社内資料にない。製品・コンプラへ確認 |
(Q3・Q4・Q5・Q8・Q9、および「レビューが必要な設問の集約」「情報がなく回答できなかった設問」「提案先向けカスタマイズのメモ」が続く。全文は runs/P035/run1.md)
注目したいのは Q7 と Q6 の扱いです。AIは「操作ログがあるからJ-SOX対応済み」と言い切らず、監査ログ機能とJ-SOX準拠を別問題として confidence=low に落とし、確認先を出しています。プライバシーマークも「記載なし」を「該当情報なし」と正直に返しました。埋めることより、事実に反しないことを優先した挙動です。
カスタマイズのヒント
- セキュリティチェックシート回答に転用: RFPの代わりにセキュリティチェックシートの項目を貼り、ライブラリを情報セキュリティポリシー・認証情報に差し替えると、そのまま情報セキュリティ回答の下書きに使えます。コンプラ系は confidence を高く付けすぎない注意事項が特に効きます。
- 業界特有の設問を足す: 医療・金融・公共など規制が重い業界向けには、確信度の判定を厳しめにしたい旨(「規制・認証に関わる設問は根拠が明記されていてもmedium上限」など)を注意事項に一行追加します。
- 確信度の粒度を変える: 3段階では粗いときは「high/medium/low+『要一次資料添付』」のようにフラグを増やし、提案添付が必要な設問を仕分けられます。
- 多言語RFP: 出力言語を指定すれば、英語RFPに日本語ライブラリで回答する(またはその逆)といった使い方もできます。根拠引用は原文のまま残す指定にすると裏取りが楽です。
よくある質問
AIが事実と違う回答を作ってしまう心配は?
このプロンプトは、渡した社内資料に書かれていることだけを根拠にし、根拠が見つからない設問は創作せず confidence=low として「レビュー要」に振り分けます。誤りを完全にゼロにはできないため、medium・low の設問と、セキュリティ・法令・契約に関わる設問は、担当部門の確認を通してから提出する前提で使ってください。
確信度(confidence)はどう判定されているの?
根拠となる記載が社内資料に明確にあれば high、条件付き・部分的にしかなければ medium、記載がない・弱い場合は low、という基準です。判定はAIによるものなので目安として扱い、high でも根拠の引用を一度は突き合わせることをおすすめします。
コンテンツライブラリがまだ整っていなくても使える?
使えますが、出力の質は資料の整備度に比例します。断片的でも「確認済みの情報だけ」を渡すのがコツです。未確認のメモを混ぜると事実として引用されるため、量より「正しさが確認できているか」を優先してください。
